【勉強用まとめ】第1回ユーザビリティ とは
卒論のテーマが決まらないので、一度今まで勉強したことを振り返ることで決めよう、と言う考えで書き始めました。
「ユーザビリティ 」は様々な研究者に様々な定義や提案がされてきた。ただ、多くの人と共通の理解ができてなければ意味がないと思うので、現在ほぼ標準な定義である国際規格 ISO9241-11 でまとめていきます。
ユーザビリティの定義
ユーザビリティ は、「ユーザーが製品やサービスの機能を発揮させるために、どれほど簡単に製品の操作を行えるか」を表す用語です。つまり、製品やサービス自体の品質を指します。インクがよく擦れてしまうプリンター、縫合がおかしくてチャックが完全に閉まらない財布は、ユーザビリティは低いでしょう。
これは、「使いやすさ」とは違います。使いやすさは主観的なもので、使う人によって異なります。しかし、製品やサービス自体の品質は客観的なものであり、多くの人が共通して感じることです。
これができている製品やサービスは、ユーザーに好まれ長く使ってもらえる可能性が高まるでしょう。
(「ユーザビリティが高いものがいい」って言うけど、つまりは品質がいいものはやっぱり買ってもらえるし、好かれやすいよね。ってこと。そして今までふわふわしていた「品質」という言葉を定義づけしたのが「ユーザビリティ」。)
ユーザビリティの3つの要素
ユーザビリティは3つの要素から、高いか低いかを判断します。
それは「有効さ」「効率」「満足度」です。
順に説明しましょう。
有効さ
「有効さ」は、ユーザーが行いたい目標を 、製品・サービスがどれほど正確に・完全(目標の何割ができるか)に達成できるかで判断します。
ex)プリンターが写真を印刷するとき、一切歪みも色飛びもなく、撮った通りのものが出てきたら、有効さは良いでしょう。
効率
「効率」は、ユーザーが目標を正確に・完全に達成するためにどれくらいの時間・金額で達成できるか。
ex)a3サイズを100枚コピーするのに3分以内でできた、さらにその1枚あたりの印刷は約6.8円、でしたら効率は高いでしょう。
満足度
ユーザビリティ、製品・サービスの「品質」なので、UXのようにユーザーの感情については考慮してません。にも関わらず、感情を考慮するような名前の「満足度」と言う項目があります。ただ、この満足度と言う項目は、製品・サービスを使った際のUX視点の体験の満足度ではありません。
ーーー満足度の定義は、「不快さのないこと、及び製品仕様に対しての肯定的な態度」となっている。ここでは、不快さのないことが先に述べられていて、「使うのが嫌にならない程度ではないか」「最低限使えるかどうか」が主眼である。ーーー
つまり、「満足度」は製品・サービスの「品質」が最低限、利用のレベルにあるかどうかを判断する項目のことです。終始、ユーザビリティは客観的なものであるはずなので、その「満足度」も多くの人が使ってみて不自由を感じないで、最低限のことはできるかどうかが判断材料だと考えられます。
ex)5分ずれる時計、水が靴底から入ってくる長靴は満足度は低いと言えるでしょう。
まとめ
「製品・サービス はユーザーが自分の目標を確実に達成できるようにするもの」という考えがユーザビリティ の目指すものです。
そして、それを実現するために" 有効さ・効率・満足度 "の3つの項目を高めます。そうすることで、ユーザーが少しでも目標を確実に達成しやすくなるようにする。この、「目標の達成しやすさ」が使いやすさといわれるものであり、製品・サービスの品質というものです。
(参考:UXデザインの教科書/安藤昌也 , 人間中心設計入門/山崎和彦・松原幸行・竹内
公啓)
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ユーザビリティはUX(ユーザー体験)の要素の一つです。製品・サービスはユーザーに目標達成のため使ってもらうことはできますが、目的は達成でません。ユーザーの目的が「プレゼンを成功させたい」の場合、製品のプリンターができるのは「早く、正確に、綺麗に資料を印刷する」と言う目標まで、です。
「プレゼンを成功させたい」と言う目的が達成したか否かは、ユーザー本人が判断するもので、主観でしかありません。ですが、ユーザビリティが高ければ、UXを実現できる可能性を高めることはできます。様々な要素のレベルを高め、ユーザーの目的を達成する体験を良いものにします。